初めてのアナル体験で心を閉ざした夜─快楽には“安心”が必要だった

僕が“自分のアナルをちゃんと開発してみよう”と決意したのは、
とあるM性感店だった──。

…でも、その話をする前に、ちょっとだけきっかけを聞いてほしい。

あれはある夜。
後輩とバーで酒を飲んでると、不意にやつが言い出した。

「太郎さん、アナルやったことありますか?」

唐突すぎて、あっけに取られたけれど、アナルの話を前にスルーできる訳がない。

「責めるのは大好物や。アナル調教も好き。育ててく感じとかエロいよね。
でも…されるのは一回だけ。合わなかった。むしろ吐き気したし。気持ち悪くて、それ以来やってない。」

すると後輩は、ニヤリと笑いながら言った。

「それ、プロですか?」

「いや、彼女だけど……」

そこから後輩は少し笑った後、真顔になり静かにグラスを置いてこう言った。

「生まれて初めてギターを持った人が、
人前で弾いて誰かを感動させられますか?

何百時間もギターに触れてきた人だからこそ、
ギターの音に、魂が乗るんです。

彼女たちは、プロのミュージシャンなんです」

……やたらと説得力があった。

それを聞いて数日後、

僕は静かにスマホを手に取り、後輩が教えてくれたM性感の番号を押して、後輩からオススメされた女性を指名し、予約した。

時は来た…

「今日…自分の中のギター鳴るのかな──?」

生まれて初めての体験に、これから先のことを考えると鼓動が早くなっていった。

初めてのアナル体験──ドキドキと好奇心を抱えM性感の扉を開いた


M性感の予約当日。
僕はまるで修学旅行前夜の中学生みたいなテンションで目覚めた。
むしろ**「初めてのアナル」体験を目前にした大人の方が、数倍そわそわしてたかもしれない。**

アナル責めるのは大好きだったけど、される側ってなると話は別。
「もしかして、また気持ち悪くなるんじゃ…」という過去のアナル体験のトラウマが頭をよぎる。

それでも今回は、プロの力を信じてみようと思った。
後輩のあの説得力抜群のプレゼンに背中を押されて──いや、突かれて──。


M性感では、受付のスタッフが丁寧に部屋へと案内してくれた。
照明は紫色でエロティックな空間に、息を呑む。

全てが未知の世界、いよいよその瞬間が近づく。
「失礼します~」
現れたのは…めちゃくちゃ綺麗な女性だった。

サイトで見るよりもめちゃくちゃ魅力的、えっ…こんな綺麗な人が?

スラッとした体型に、大人の色気と優しさをまとった笑顔。
その瞬間、僕の中にあった緊張がすーっと溶けた。

「これから…この人に僕のアナルは弄ばれるのか…」

緊張・興奮・恐怖など沢山の感情が自分の中から溢れ出そうでした。


彼女は丁寧に話しかけながら、今日の流れを確認などをしてくれた。
この“対話”の時間が、安心感のあるアナルプレイにどれだけ大事か、今ならよくわかる。

身体は準備ができても、心が固まっていたら、
快感どころかアナル体験の失敗談になってしまう。

そうならないように、
信頼関係と空気づくりに時間をかけてくれるこの店のスタンスに、僕は心底助けられた。


少しずつ、身体も心も開いていく──
まるでギターの弦をゆっくりチューニングしていくように、
僕の中にも「音」が鳴り始めようとしていた。

アナルプレイの安心と期待は、一言で崩れることがある

綺麗な彼女と会話も弾み、
「今日はもしかしたら、新しい世界が開けるかもしれない」──
そんな高揚感が心の奥に湧いていた。

部屋の空気はあたたかくて、
まるで“受け入れてもらえる”ことを全身で許されたような、
そんな快感と安心の始まりのような時間。

次の瞬間。
空気が変わった。

「おにいさんって、普段どのへん行ってますか?」

そう彼女に聞かれて、
何気なく遊びに出ているエリアを答えた。

すると彼女の目がパッと輝いて、
こう言った。

「えー!?じゃあ○○ちゃん知ってます?あたしあの子と超仲良しで!」

──その○○ちゃん。
昨日、一緒にご飯を食べてた友達の女の子だった。

「えっ、あ、友達ですか…?」

口では笑って答えたつもりやった。
でも、心の中は一瞬でぐしゃぐしゃになった。

“バレたらどうしよう”

“この人、○○ちゃんに喋ったりしないよな?”

自分でもびっくりするくらい、
心がキュッと固まって、冷たくなっていった。


ATフィールドが全開

風俗で知り合いとつながっているかもしれないという恐怖感。

これって、どこかで経験ある人も多いと思う。

性的な体験って、ただでさえ羞恥心や不安と隣り合わせやのに、
そこに**“人にバレるかもしれない”**という想像が加わると、
脳はあっという間に防衛モードに入ってしまう。


せっかくプロに身を委ねようとしていたのに、
その“委ねる”こと自体が、一瞬で崩れてしまった。
アナルプレイの安心感も、快感への期待も、
まるでどこかに吹き飛んでしまったようやった。

こんなはずじゃなかった…ただアナルで快楽を感じたかっただけなのに

今すぐ逃げ出したい。僕、それとは裏腹に友達の知り合いが偶然店に来てくれたっていうことで、テンションが明らかに高い。

プレイに入ろうと二人でシャワールームに移動し、丁寧に秘部を触ってくる…
彼女がふと笑顔で言った。

「ずっと思ってたんですけど…○○ってお店で隣で呑んでたの覚えてないですか?
○○くんと○○くんと☓☓ってお店いた時、横で話してくれてたの。
あれ、お兄さんですよね?私、覚えてません?お教の話しだったり海外旅行の話しした…」

「……あっ!」

もう、すべてがフラッシュバックした。

「やっぱそうですよね〜!うれし〜な〜!
今日、めちゃくちゃサービスしますねっ!!!
アナル得意なんです!!」


ATフィールド──全開ッ!!!!

あの瞬間、僕の心はパリンッと音を立てて砕けた。

普段のエリアじゃない、離れた地域の店だったはずなのに。
まさか、知り合いとつながっていたとは。

いや、誰も悪くない。
彼女も、サービス精神で言っただけだ…。
でも──僕はもう、完全にダメやった。


その後…彼女のプレイは本当にすごかった。
まさかのクオリティ、まさかの全てが未体験、
「これがM性感か…!」と、

でも、
それとは裏腹に──

僕の脳は、何ひとつ快感信号をキャッチしていなかった。

でも、心はもう、その場にいなかった。
僕はアナルでの快楽どころか、射精すらできず、
気持ちよくなっている演技をしながら
無限とも思えるような時間をただただ、耐え忍んだ。

🤯なぜアナルで快感を感じなかったのか?脳が快感をブロックする仕組み

快感は、単純に身体の刺激だけで生まれるわけじゃない。
実は、脳の中で「これは安全だ」「気持ちいいことなんだ」と判断された時に初めて、
快感として認識される。

でも今回の僕は、「風俗に行ったことが友達にバレたらどうしよう」「誰かに知られたらどうなる?」という不安が、
脳の「扁桃体(危機や不安を察知する部位)」を活性化させてしまった。

扁桃体が反応すると、
身体は“緊張”や“拒絶”の方向に向かい、
本来なら快感を処理する「報酬系」(側坐核や前頭前皮質など)がシャットダウンされる。

つまり、

脳が『今は快感を受け取る状況じゃない』と判断してしまった。

ってことなのです。

どれだけプロの技術が素晴らしくても、
“心が閉じている状態”では、脳は快楽の扉を開いてくれない。


この夜、僕のアナルは開かれても、
心は閉ざされたままやった。

快楽って、
“受け入れようとする心のスペース”があって初めて、
そこに流れ込んでくる
って、心底実感した。

まとめ──身体だけじゃない、“心”から感じるためのヒント

僕が今回の体験で学んだことは、
快楽っていうのは、ただの刺激や技術だけじゃ成り立たないってことだった。

どれだけプロの手に委ねても、
どれだけ上手なプレイがあっても、
心が「今、ここにいても大丈夫」と思っていなければ──
身体はどこまでいっても“反応”止まりでしかなかった。


たぶん、多くの人が「自分を開きたい」と思ってる。
もっと気持ちよくなりたいとか、
もっと深く繋がりたいとか。
でもその一歩手前で、心のどこかに引っかかってるものがある。

それが「恥」だったり、「過去のトラウマ」だったり、
「誰かに見られているかも」「否定されるかも」っていう恐れだったりする。


それに気づいたとき、
「快楽を育てる」って、まずは心の中に“安心できるスペース”を作ることなんやなと思った。

それは一人で作ってもいいし、信頼できる誰かと一緒に築いていってもいい。

でもその“スペース”があることで、
人は初めて、自分の身体の声に耳を傾けられるようになる。


もしあなたが今、「気持ちよさ」にどこかで壁を感じていたら、
それはあなたが鈍いわけでも、間違ってるわけでもない。

ただ、“心がまだその準備ができてない”だけかもしれない。

そのときは、自分を責めないであげてほしい。


快楽は、ちゃんとあなたの中にある。
安心できる場所さえあれば、
それはちゃんと、育っていく。


次回は、
**「じゃあ、その“安心”ってどう作るの?」**という話を、
また別の記事で掘り下げてみようと思う。

それは、僕の失敗のあとにやってきた、
ちょっとした“奇跡みたいな時間”の話だ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました